CLOS DU JAUGUEYRON
クロ デュ ジョゲイロン

当主
MICHEL THÉRON
地域
BORDEAUX
所在地
HAUT-MEDOC ARSAC

概要

当主ミシェル・テロン氏が、1993年にマルゴーAOCの一つアルサック村でワイン造りを始めた、個人経営の小規模ガレージ・ワイナリー。マルゴーの優れたビオディナミ生産者として高く評価され、2000年には、「グラン・ジュリー・ユーロピアン」で、その年の最高優秀醸造家に選ばれています。小さな畑からスタートしたクロ・デュ・ジョゲイロンですが、年々AOCマルゴーの畑を買い足して、16の小区画からのワイン造りを拡大、生産量は徐々に増えてきています。現在は、カベルネ主体の最上級のマルゴー、セカンドワインのプティ・ジョグ・マルゴー、メルロー主体の柔らかで飲みやすいヌー・マルゴー、そしてより親しみやすいオー・メドックの4種のワインを生産しています。

歴史

テロン氏は父親が所有していた南フランス・ミネルヴォワのワイナリーで葡萄栽培とワイン造りの技術を習得し経験を積みました。父親が亡くなりワイナリーを相続することとなりましたが、1993年に売却。その資金で現在のメドックの土地を購入し、ボルドーでのワイン造りを開始します。営業関係担当の妻のステファニーとともに、自然と歩む丁寧な葡萄栽培と繊細で綿密なワイン造りで、その評価を上げてきました。2012年には、ビオディナミ実践者としてAB認証及びデメテールの認証を取得しています。

その他情報

「ワイナート」誌29号の「フランスの10大産地の基本20本を選ぶ」特集の中でボルドーのメドック地区から唯一選ばれた造り手。このシャトー名は、1898年当時、この地に1haに満たないほどの小さな畑があり、グランあるいはプティ・ジョゲイロンと呼ばれていたことに由来しています。

取り扱いワイン

CLOS DU JAUGUEYRON MARGAUX
クロ デュ ジョゲイロン マルゴー

クロ デュ ジョゲイロン マルゴー
原産地呼称 AOC:MARGAUX
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン53%、メルロー38%、カベルネ・フラン9%
タイプ 平均樹齢 22年
収穫年 2011 栽培面積 2.71ha
ALC 13% 収量 41hl/ha
生産本数 6000本 取得認証 A.B.(2012年より)デメテール
土壌 小石の多い粘土、砂質土壌。マルゴー用はアルサック村の畑、オーメドック用はマコー村の畑から産出されるものが使用される。
栽培 ビオディナミへの転換期にあたる
醸造 手摘み、畑で選果。除梗は行うが、破砕、酵母の添加はせず、葡萄についた自然酵母で約20日間のアルコール発酵、マセラシオンを行う。二酸化硫黄は極力使用しない。
熟成 澱に漬けたまま12か月の樽熟成、その後数カ月間ステンレス槽で熟成を行ったうえで瓶詰。新樽の使用 85%
味わい まだ若々しさを見せるつややかな濃いめの黒紫色/プラムなどの黒い果実の香り、スパイシー、動物系のニュアンス/豊富なミネラル、豊かな熟した果実味。長い余韻が続く/力強いが滑らかなタンニン/大ぶりなブルゴーニュグラスでも楽しめる香り豊かなエレガントなマルゴー。
料理 本格的なフランスコース料理
メモ

CLOS DU JAUGUEYRON “NOUT” MARGAUX
クロ デュ ジョゲイロン “ヌゥー” マルゴー

クロ デュ ジョゲイロン ヌゥー マルゴー
原産地呼称 AOC:MARGAUX
品種 メルロー55%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%
タイプ 平均樹齢 20年
収穫年 2013 栽培面積 3.35ha
ALC 12.5% 収量 45hl/ha
生産本数 8000本 取得認証 A.B.(2012年より)デメテール
土壌 小石の多い粘土、砂質土壌。マルゴー用はアルサック村の畑、オーメドック用はマコー村の畑から産出されるものが使用される。
栽培 ビオディナミ
醸造 完全に除梗を行うが、破砕も酵母の添加も行わず、自然酵母で約25日間マセラシオン、アルコール発酵を行う。二酸化硫黄の使用は最低限に抑える。
熟成 澱に漬けたまま12か月樽熟成。その後ステンレス槽で数カ月の熟成を経て瓶詰。新樽の使用 85%
味わい 輝き艶のある黒紫色/スミレなどの野草の花の香り。プラムなどの黒系果実。動物のニュアンス。ハーブ香。/フレッシュな酸とミネラル。豊かな果実味/程よい滑らかなタンニン。奥行きのある後味。/飲み頃の親しみやすいエレガントなマルゴー。
料理 和牛のステーキ
メモ NOUTとはエジプト神話の女神を指す。それは天空を象徴する空の女神であり、全ての天体の母のように考えられていた。ラベルの絵は、NOUTの姿を表し、その身体はノアの大洪水で世界が分断された天空の円天井が表されている。それは天候に左右される葡萄栽培農家にとって、とても重要なこと。とりわけ月や星、天体の動きなどにも左右されると考えるテロン氏にとっては尚更である。