DOMAINE SOL PAYRE
ドメーヌ ソル ペレ
- 当主
- ジャン・クロード・ソル
- 地域
- ルーション
- 所在地
- ピレネー・ゾリアンタル県エルヌ村
概要
ドメーヌ・ソル・ペレは、ルーションに1913年から5世代続く家族経営の造り手です。所在するエルヌ村は、ピレネー山脈の東麓、地中海近辺に広がるルーション平野にあり、県都ペルピニャンの南東12kmに位置する海にほど近い村です。所有する55haの葡萄畑は、エルヌ村の南側に広がる粘土石灰質中心のレ・ザスプル地区と、北側の標高300~400mにある、花崗岩や片岩からなる褐色の土壌を持つアグリ渓谷地区の二か所にあります。
当主ジャン・クロード氏は「ルーションの特別な気候とテロワールだけがドメーヌのワインの質を決めているわけではなく、長い経験に基づいた年ごとの収量のコントロールも大切と考えている。我々にとってはそれぞれのミレジムは唯一のものであり、その可能性を最大限追究してゆきたい。」と語っています。ルーションの不毛な大地、灼熱の太陽、乾燥などの特別な条件に適した品種を栽培することにより、フレッシュ・フルーティーな、アロマ豊かで魅力的なワインが生産されています。また、2018年より有機農法へと転換中です。
歴史
1913年創業。初代のグスタフ・ペレ氏が、エルヌ村の北側高台に10数ヘクタールの葡萄畑を、そして村の中心に醸造蔵を購入したのが始まりです。近年、4代目の現当主のジャン・クロード・ペレ氏により、ドメーヌは大きく発展しました。2001年には新しい醸造技術を取り入れ、初めての高品質ワインシリーズをリリースし、2005年には新しい醸造施設を建設しました。
2009年に息子ベルトランが農業高校を卒業し、ドメーヌに参加することとなりましたが、その翌年には、ベルトランの希望を取り入れ、アグリ渓谷に7haの新たな葡萄畑を購入しました。さらに2013年には娘のマルゴーも加わり、現在は父と息子の二人でドメーヌを統括し、妻のパスカルも合わせ、家族全員でのワイン造りを行っています。
2018年からは、それまでのリュットレゾネ(減農薬農法)からビオロジック(有機農法)に転換しました。環境と生物多様性を保護し、除草は手作業または機械で行い、病気の予防には硫黄やボルドー液などの天然物質の使用、堆肥や緑肥による施肥を行っています。醸造過程では、動物・化学物質由来のものを使用せず、亜硫酸塩の使用も最低限に抑えています。
ルーションについて
ルーションは家族経営の造り手が多く、小さなワイナリーが多く存在しています。ラングドックとひとくくりにされがちですが、また違う特徴を持ったワインが造られています。フランスで最も降雨日が少なく、収穫期に雨に降られることがないことは地の利のひとつです。暑く乾いた気候のこの一帯には、トラモンタンという強い北風が吹き、葡萄を病気から守り、時には結実の邪魔をします。ドメーヌ・ソル・ペレのテクニカルデータを見ると、その収量の少ないことに驚かれるかもしれません。ルーションは収穫率の低さでもフランス一を誇っていて、平均収量は1haあたり40hl以下とも言われています。完熟して凝縮した果汁から造られる骨格のあるスタイルこそが、ルーションワインの特徴なのです。
取り扱いワイン
IVRESSE DES SENS
イヴレス デ サンス
原産地呼称 |
AOP:COTES DU ROUSSILLON |
品種 |
シラー40%、カリニャン30%、グルナッシュ30% |
タイプ |
赤 |
平均樹齢 |
20年 |
収穫年 |
2018 |
栽培面積 |
12ha |
ALC |
15% |
収量 |
37hl/ha |
生産本数 |
55000本 |
取得認証 |
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土壌 |
粘土石灰質 |
栽培 |
ビオロジックに移行中。1株に10-12房に収量制限、一部手摘みで収穫 |
醸造 |
破砕・除梗後、ステンレスタンクにてマセラシオン15日間の後、20-22℃で7日間発酵させる。マロラクティック発酵を20日間行う。フリーラン90%プレス10% |
熟成 |
フレンチオークの樽で10カ月間熟成の後、濾過して瓶詰。新樽20% |
味わい |
輝き艶のある美しいルビー色/熟したベリー、チェリー、バニラの香り/丸みのある酸、凝縮感のある果実味、しなやかなタンニン/果実味豊かでボリュームのある、非常にまろやかな味わいのバランスの取れた赤ワイン |
料理 |
ビストロ等のカジュアルな料理を囲んでの友人、家族との楽しい集まりに。提供温度は16-18度 |
メモ |
Ivresse des Sens は「五感からの陶酔」という意。今から2027年頃までが飲み頃。 |
FLEURS DE VIGNES
フルール ドゥ ヴィーニュ
原産地呼称 |
IGP:CÔTES CATALANES |
品種 |
シラー80%、サンソー20% |
タイプ |
赤 |
平均樹齢 |
15年 |
収穫年 |
2018 |
栽培面積 |
12ha |
ALC |
15% |
収量 |
40hl/ha |
生産本数 |
55000本 |
取得認証 |
|
土壌 |
粘土石灰質 |
栽培 |
ビオロジックに移行中 |
醸造 |
破砕、除梗後、ステンレスタンクにてマセラシオン7日間の後20-22℃で7日間発酵させる。マロラクティック発酵を20日間行う。フリーラン90%プレス10% |
熟成 |
ステンレスタンクで6か月熟成の後、濾過して瓶詰。 |
味わい |
紫がかったガーネット/ブルーベリー、カシス、プラム、チェリー、ハーブの香り/爽やかな酸、豊富なタンニン、生き生きとした果実味のあるフルボディ。 |
料理 |
肉系前菜など |
メモ |
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